●風疹報告件数、上位は関東・近畿
国立感染研究所は9月30日、風疹対策の指針原案を取りまとめる厚生労働省の「風疹に関する小委員会」に2013年第1~37週(1月1日~9月15日)までの風疹報告累積件数 14.033人分について、地域別・都道府県別や男女別・年齢階層別などで分析した結果を資料として提出した。
地域別の累積報告数では、関東と近畿が飛び抜けて多かった。
人口100万人当たりの報告数では、大都市を含まない地域でも流行している現状が分かった。
地域別の報告件数については、北海道・東北・関東・中部・近畿・中国・四国・九州・沖縄の6地域ごとに分析した。
都道府県別では、
東京 3.337人
大阪 3.165人
神奈川 1.639人
兵庫 1.1156人
と、大都市部を含む地域が多かった。
一方、人口100万人当たりの報告件数で全国平均の110人を上回るのは、
大阪 357人
東京 254人
和歌山 244人
鹿児島 227人
兵庫 207人
神奈川 181人
奈良 128人
京都 121人
千葉 112人
の順。国立感染研の、感染症疫学センターの多屋磬子第三室長は「大都市が含まれていない地域でも感染が広がっていることがわかる」と説明した。
●男性は女性の3倍
男女別の報告件数
男性 10.757人
女性 3.276人
男性は女性の3倍以上となっている。
年齢階層では
男性 20~40代
女性 10代後半~30代
に多くみられる。
●感染経路は職場
2013年1月1日~9月11日までに報告された風疹患者の感染原因・感染経路(重複あり)では、
1.職場関連 1.154例
2.家族 689例
3.学校、保育所、塾等 145例
で、医療機関連は15例だった。
妊産婦さんやその家族の方も、気になる症状がある場合は早めに受診し、予防・治療に努めることが必要です。